余計な「りんご磨き」の怖さ

仕事・作業のカテゴリーを分けよう

「やっぱり予定が狂ってしまうんだよね。」
昨日、農家さんと話をしていて、会話の中で出てきました。

そこで思ったことです。

そもそも、それは何の仕事ですか?

(1)日々のルーチンワーク(毎日決まった仕事)
(2)決まってはいないが、2時間から、最高でも1日で終わる仕事
(3)2日以上にまたがる仕事(プロジェクト)

(1)の日々のルーチンワークで「予定が狂う」と言う事は、滅多にないですよね。
(2)は、自分の見積もりの甘さや、緊急要件が入って、予定が狂うことはあります。

でも、問題は(3)のプロジェクトです。
2日以上かかる仕事を、自分は「プロジェクト」としています。

このプロジェクトは「本当に遅れる」んです。

何かあっては困るから、余裕を持とうと思うことが

このブログでも書いた「余裕は最後に置く」の記事。

結構 反響がありました。
そこで今回も、このプロジェクト管理の話です。

作業1つ1つを、「全く余裕をとらない時間」の見積もりで行うことが重要なんです。

もし数人でプロジェクトを行うことがあったとします。
責任者がそれぞれの担当に
「この仕事はどのくらいで出来る?」と聞くと、
かならず「あああ・・5時間で出来そうだぞ。でも何かあるかもしれないので7時間と言おう!!」と心の中で思います。

それは悪気があって、そう思うのではありません。
仕事って「ばらつき」があるのは、分かっているので、
「何かあって迷惑をかけたら申し訳ない」
そんな気持ちも優先します。

余計な「りんご磨き」をしてしまう

7時間かかりますっていう仕事が、本当の予定通りの5時間で完成した場合です。

仮に早く出来て、責任者に出来ました!って言ってしまうと・・・
「7時間って言ったのに5時間で出来てしまった。」
「出来ましたって言うと、次に仕事がドンドンくるかもしれない」
自己防衛が本能的に働きます。

「いや それより、もっと丁寧な仕事にした方がいいぞ」

やっぱり7時間と計画してしまうと、7時間の仕事をしてしまうのです。

話は少し変わりますが、
りんごって磨くとピカピカになりますよね。
本当に、磨けば磨くほど、ピッカピカになります。

でも、本当はそんなに磨かなくても良いのに、
次の仕事をさせられないように、磨きまくるんです。
結局、余裕(バッファ)を食いつぶしているんです。

一人で取り組むプロジェクトでも

数人で取り組むプロジェクトが遅れる原因は
一人一人が、それぞれ「さば」を読んでの時間の見積もりを行うからなんです。

ですので、「なぜさばをとるのか」の理由をしっかり説明して、
最後に余裕を置いた方がいいことが共有できるれば、
プロジェクトの遅れが、少しでも防ぐことが出来ます。

これは一人で取り組むプロジェクトでも同じことが言えるんです。

何かと、リスクが多く発生する農業。
余裕の置き方を、考えてみましょう。

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投稿者プロフィール

sofutotoc
sofutotoc運営代表
・(株)ソフトパワー研究所の「TOCジュニアインストラクター」
・教育のためのTOC 国際認定資格
・山形県農業経営相談所「登録アドバイザー」
・農業コンサルタント
・山形県よろず支援拠点相談員
・合資会社そふと代表
・たくらみ屋