水稲用苗箱洗浄機での「大きな山は小さく崩す」

農業TOC【事例】

事例紹介農家さん 【株式会社 美善】 https://www.kk-bizen.jp/

田植え時の水稲用苗箱洗浄機の使い方を考察。農機具メーカーの社長が考えたTOC的農機具の考え方です。

詳細

その農業機械を導入したら儲かりますか??

「自動式苗箱洗浄機」と「手動式苗箱洗浄機」の田植え時の比較をしました。
自動式は9~60万円、手動式は1.5万円くらいの物。自動は1時間で200~1,000枚洗える優れもの。

そもそもなぜ苗箱を洗う??

汚れていたり土が残っていると翌年、土や種を上手く撒けないから。
根が残っていたりすると病原菌が発生し翌年の育苗に問題となるため。

それらの理由で洗うわけだが、
農業の現場を「そもそも」で考える所から始めることはとても大事な視点だと感じます。

自動式苗箱洗浄機の場合

田植え時は、そこでは洗わないで、ドンドン自動式洗浄機のある屋敷まで運ぶ。

軽トラで運んだ苗箱を、お父さん達以外でおろし、一気にためて洗浄する。
最後に10枚を束にして、納屋に納める。

手動式苗箱洗浄機の場合

手動式は その都度、水路を利用して洗浄している。
そして、10枚を束にして軽トラに積む。

苗箱を出す。洗う。まとめる。積む。
「一つずつ完了させています。」

 

だから、屋敷に戻ったら、納屋に納めるだけ!!
これが今まで行っていた方法です。

もちろん、田んぼのすぐ脇に水路があるという条件がありますが。

比較をまとめました。

今度、春になったら実際の時間も計測したいと思います。

結論として

田植えを早く終わらせるか⇔苗箱洗浄~収納まで早く終わらせるか
田植えから苗箱収納までのストーリーとどちらが早いか想像できるか
どちらが心理的にストレスを感じないか

購入に際し自分達にとってメリットのある農業機械を選択すべき
余ったお金と時間を趣味や旅行に費やすことができるのでは??

農機具をTOC的に捉えている観点

たくらみ屋のワビタンとして、この農機具をTOC的観点で捉える目は、とても大切と感じた。

新しい機械を導入すれば、その部分は効率化されて早くなるのだが、
それは「部分最適」であって、作業全体を考えていくと、結局遅くなる場合だってある。

今回の事例は、その使い方や規模で、どちらが良いかは、結論として出せない部分もあると思うが、
こんな事例って、もしかして もっともっと多くあるのでは・・・

農機具メーカーとして、そんなTOC的観点で農家の立場で考える会社の発表でした。